今年は「人工知能」という言葉がよく耳にする1年でした。2016年度の流行語大賞にも「AI(人工知能)」がノミネートされ、 一般の方々にも耳にするキーワードになりましたね(残念ながらベスト10入りは果たせませんでした)。

人工知能といえば「Google

人工知能技術の向上により、我々がよく利用するWebサービスにおいても、より便利に高機能、そして精度の高いサービスが受けられるようになりました。

そのなかでも、皆さんが日常的に無意識に人工知能Webサービスがあります。それは、Googleです。 Googleといえば、検索エンジン、地図、メールサービス、モバイルOS(Android)といったあらゆるプロダクト、Webサービスを提供している米国を代表するIT企業です。

Googleは、以前から人工知能技術の研究や投資を行っております。

その成果として有名なのは、囲碁の世界チャンピオンに勝った人工知能プログラム「AlphaGo」です。

また、Googleは、Tensor Flow(テンソルフロー)という人工知能ライブラリを無償で提供しております。 これにより、世界中の開発者が、誰もが無償で自由に使用できるようなり、人工知能技術の普及に貢献しています。 そのGoogleですが、人工知能技術を使って既存のWebサービスを進化させています。

身近なところでは、ウェブメールGmail、Inbox)、写真用ストレージ(Googleフォト)といったWebサービス人工知能が利用されております。 例えば、受信したメールの自動仕分けや、保存されている写真を被写体の種類毎に分類などで、人工知能が利用されております。

さらに、最近では、Google翻訳人工知能技術の一つであるディープラーニングを応用して、翻訳精度を大きく改善させました。

Google翻訳が進化しました(Google Japan Blog) https://japan.googleblog.com/2016/11/google.html さて、Googleでは様々なWebサービス人工知能技術が導入されておりますが、私がいま注目しているWebサービスは「Google Trips」です。

Google Tripsは、人工知能を活用した旅行プランを自動的に作成してくれるサービスです。(現在は英語版のみの提供です) Google Trips https://get.google.com/trips/

人工知能技術をフル活用した旅行計画自動サービスGoogle Trips

私は、年に数回、海外旅行に行きます。 旅行するに当たって、航空券や宿泊施設の予約は、Booking.comや楽天トラベル、航空会社公式Webサイトなどを通して、簡単に行えます。

しかし、そこから旅行プランを考えるとなると、意外にも労力のかかるものです。 特に、行ったこともない国や都市となると、観光スポット、飲食店、そして交通手段といった部分で、ガイドブック、雑誌、インターネット上の記事(旅行専門サイト、個人ブログなど)などを調べないといけません。

そこから、どのようなルートで移動するのか、使用する交通手段を調べるとなると、結構大変な作業です。

しかし、このGoogle Tripsを使用すると、Google保有しているビッグデータに基づき、旅行目的やユーザの趣向を分析した上で、Google Tripsが旅行プランを提案してくれます。

例えば、台湾の台北を旅行することを前提にGoogleTripsの主要な機能を紹介します。

1日の旅行プランの自動作成「Day Plans」では、その都市での主要ランドマークやカテゴリ(美術館や寺院など)毎に自動的にプランを作成し、移動ルートも提案してくれます。

こちらのプランでは、Art & Design Taipeiを選択したプランを表示させています。 レストランの提案 海外旅行は、現地の料理、デザートも楽しみのひとつです。

Google Tripsでは、予算や時間帯(朝食、昼食、夕食)はもちろんのこと、その国、都市で名物となっているものも自動的に提案してくれます。

台北の場合は、台湾名物の牛肉麺(Beef Noodles)や台湾茶(Coffee & Tea)が自動的に表示されます。 Gmailに受信したメールを分析して、旅行計画の一覧の自動生成 あと、Gmailに受信したメールを分析して、そこから航空券やホテルの予約状況を整理したうえで、Google Tripsに一つにまとめてくれる機能も有しております。

これにより、いままで予約した状況を簡単に整理することができます。 これは、多数のサービスを展開しているGoogleだからそこできる機能と言えるでしょう。

今後も目を離せないGoogle人工知能を使ったサービス

人工知能の技術開発は、MicrosoftAppleIBMといった米国企業はもちろんのこと、NTTグループ富士通といった日本企業、バイドゥ、テンセントといった中国企業など、各国で開発競争が激化しております。

しかし、その先端を走っているのはGoogleではないかと私は思います。

既に、既存のサービスを人工知能でバージョンアップしている上に、今回紹介したGoogle Tripsといった新しいサービスにも活用されております。

Googleは、世界中の人が最も利用しているサービスであり、最も身近なWebサービスではないでしょうか。

今後、Googleがより便利で、スマートなサービスがリリースされ、私たちの生活をより豊かなものにしてくれると私は考えております。